FBSって結局何点取ればいいの?
カットオフ値は色々な文献で検証されています
対象となる人が入院しているのか、地域で生活されているかによっても必要となる点数が変わってしまいます
あとは転倒のリスクをみたいのか、今後どのくらいの身体機能になるのか予測したいのかによっても点数を見る意味合いが変わりますよね
今回はFBSやBBSの点数がどの様な意味を持つのかを整理していきましょう
オッケー!!
転倒の予想として
中村ら(2015)の論文
中村らは回復期脳卒中片麻痺患者に対して
病棟内移動が自立(FIM6点以上)するために必要な数値をカットオフ値として
47点
と示しています
引用
北地ら(2011)の論文
回復期病棟に入院していた、初発の脳血管疾患により片麻痺者に対して
病棟内歩行自立するためのカットオフ値を
45.5点
と示しています
下記記事にも同文献内で他の評価項目についてのカットオフ値も記載されています
良ければご参照下さい
Marquesら(2016)の論文
Marquesらは地域高齢者への転倒の有無のカットオフ値として
48.5点
と示しています
下記の記事にも書かれていますのでご参照下さい
Limaら(2018)の文献
Limaらは高齢者の転倒リスクを予測するためのFBSのシステマティックレビューを発表しています
その中でカットオフ値を
45ポイントから51ポイント
であると示しています
バランス機能の予測として
Louieら(2018)の論文
Louieらは脳卒中発症4週間以内の患者に対して
4週間後に地域歩行(歩行速度0.8ms以上)や介助なし歩行まで回復するための
カットオフ値を算出しています
入院時に29点をとれていれば4週間後には地域歩行が可能となり
入院時に12点をとれていれば4お週間後には5mの介助なし歩行が可能となると予想されます
下記記事で少し細かく書いてありますのでこの記事と一緒に参照下さい
引用
まとめ
転倒因子のカットオフ値としてFBSは45点〜51点くらいが妥当な様です
- 中村ら(2015)の論文:47点
- 北地ら(2011)の論文:45.5点
- Marquesら(2016)の論文:48.5点
- Limaら(2018)の文献:45ポイントから51ポイント
転倒予測のカットオフ値として使用するには少し点数にばらつきがある様です
- 4週間後には地域歩行が可能:29点
- 4週間後には5mの介助なし歩行が可能:12点
FBS単独での予測だけでは少し精度が落ちるかもしれません
転倒のカットオフ値を出すイメージの強いFBSですが、予後の予測としても使えそうです
最近ではFBSよりもBESTestが活用されることも増えているようですので下記記事も参考になれば幸いです