FIM(Functional Independence Measure)は、日常生活活動(Activities of Daily Living:ADL)の評価に使用される有名な評価法です
この記事では、FIMの意義や項目、採点基準について詳しく解説しますまた、FIMの重要性についても触れながら、将来的な展望について考えてみましょう
FIMの意義
FIMは、日常生活活動の「しているADL」を評価するための指標です
Grangerらによって1983年に開発され、現在でも広く活用されています
FIMは、介助量の測定を目的とし、個々の患者のADLの自立度を客観的に評価することができます
FIMの項目
FIMは「運動ADL」と「認知ADL」の2つの項目から構成されています。運動ADLは「セルフケア」(6項目)、「排泄」(2項目)、「移乗」(3項目)、「移動」(2項目)で構成されています
認知ADLは「コミュニケーション」(2項目)、「社会認識」(3項目)で構成されています
各項目は7段階評価であり、合計点数は126点から18点となります
FIMの採点基準
FIMの採点基準は、介助者の有無や介助の度合いに基づいて行われます。具体的な採点基準は以下の通りです。
7:完全自立
6:修正自立
5:監視・準備
4:最小介助
3:中等度介助
2:最大介助
1:全介助
FIMの重要性と展望
FIMは、患者のADLの自立度を客観的に評価するため、診療報酬などにおいても重要な数値となっています
看護師や介護士など、24時間の患者の生活を把握している専門職が評価することが望ましいとされています
FIMの重要性はFIMの重要性は今後ますます高まっていくと考えられます
なぜなら、FIMの評価によって患者のADLの状態や改善の進捗を把握することができるため、リハビリテーションや介護の計画立案において重要な情報源となるからです
また、FIMは個々の患者のニーズや介助の必要性を客観的に評価することができるため、リソースの適切な配分や介護サービスの提供にも役立ちます
さらに、FIMの結果をもとにしてリハビリテーションの効果や介入の適切さを評価することも可能です
将来的には、FIMの評価を通じて患者のADLの改善や自立度の向上を促進するためのさまざまな支援策やプログラムが開発されることが期待されます
また、FIMのデータを集積し、大規模な研究やデータ解析に活用することで、介護政策や医療制度の改善にも寄与する可能性があります
まとめ
FIMは日常生活活動(ADL)の評価に使用される重要な指標であり、患者の自立度や介助の必要性を客観的に評価することができます
その重要性はますます高まっており、将来的にはさまざまな支援策やプログラムの開発、介護政策や医療制度の改善にも寄与することが期待されています
ADLの評価やリハビリテーションに関わる専門職にとって、FIMの理解と適切な活用は必須です