【PDF評価用紙あり】運動能力と転倒リスクの関係を知るための最適なツール!タイムド・アップ・アンド・ゴー(Timed Up and Go)テストの魅力

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高齢者やリハビリテーションの患者において、運動能力と転倒の関係を評価することは重要です。

そこで、タイムド・アップ・アンド・ゴー(Timed Up and Go:以下TUG)テストが注目されています。

このテストは、移動能力とバランスを評価するための簡便なツールであり、転倒のリスクを特定するのに役立ちます。

TUGの概要:

TUGは、被験者が椅子から立ち上がり、目印まで歩き、そして戻って再び座るまでの時間を計測するテストです。

このテストにより、被験者の運動能力やバランスの問題を評価することができます。

テストの手順

  1. スタート位置で被験者が座り、背もたれに背を着けている状態から計測を開始します。
  2. “スタート”の合図で、被験者は椅子から立ち上がり、3m先の目印まで歩きます。
  3. 目印に到着した後、被験者は目印を回る様に180度のターンを行い、元の椅子に戻ります。
  4. 椅子にお尻がついた瞬間に計測を終了します。

テスト結果の解釈

TUGの結果は、時間(秒)で表されます。一般的に、以下のように解釈されます。

  • 10秒以下: 優れた運動能力を示し、転倒のリスクが低い。
  • 11~20秒: 標準的な運動能力を持ち、日常生活動作に制約がない。
  • 21~30秒: 軽度から中等度の運動能力の低下を示し、転倒のリスクがやや高まる。
  • 31秒以上: 高度の運動能力の低下を示し、転倒のリスクが高い。

TUGと転倒の関連性

TUGの結果が遅くなると、運動能力の低下やバランスの問題が示唆されます。

これにより、転倒のリスクが高まる可能性があります。

テスト中のターンの安定性や歩行速度の低下も、転倒のリスクと関連しています。

TUGは、転倒のリスクを特定する重要な指標として使用されます。

また地域在住高齢者の転倒リスクにおけるTUGテストのカットオフ値として、Shumway-cookら1)は13.5秒と報告しています。

TUGの利点

TUGには、以下のような利点があります。

  1. 簡便さ:テストは比較的短時間で実施でき、椅子と目印のみを使用するため、手軽に行えます。
  2. 統計的な根拠:TUGは、多くの研究で運動能力や転倒のリスクとの関連性が確認されており、信頼性のある指標となっています。
  3. 日常生活動作の評価:テストは日常生活動作に密接に関連しており、日常生活における運動能力の制約やリスクを評価することができます。

TUGの制約

一方、TUGには以下のような制約も存在します。

  1. 単一の指標に依存:テストは時間を基準にしているため、他の要素や変数を考慮する必要があります。個々の被験者の背景や状況によっては、テスト結果の解釈が異なる場合があります。
  2. テスト環境の制約:テストは特定の環境で実施されるため、現実の日常生活動作と完全に一致しない場合があります。したがって、テスト結果は日常生活での運動能力や転倒リスクを完全に反映しない可能性があります。

結論

TUGは、運動能力と転倒の関係を評価するための有用なツールです。

テスト結果を通じて、運動能力の低下やバランスの問題、そして転倒のリスクを特定することができます。

ただし、テスト結果だけでなく、他の身体機能テストや臨床的な評価との組み合わせが重要です。

TUGは、高齢者やリハビリテーションの患者などの運動能力評価に広く活用されています。

TUGは、転倒リスクの特定や予防のための重要な手段です。

結果を利用して、リハビリテーション計画や介入戦略の立案に役立てることができます。

また、テストの結果をモニタリングすることで、治療やリハビリの進捗を評価し、適切な調整を行うことも可能です。

TUGは、運動能力と転倒の関係について理解する上で重要なツールです。

このテストを適切に活用することで、高齢者やリハビリテーションの患者の安全性と生活の質を向上させることができます。

(注意:本記事は情報提供のためのものであり、専門医やリハビリテーション専門家の指示に基づいた適切な評価と判断が重要です。)

評価用紙(ダウンロード)

参考資料

1)Timed Up & Go Testを用いた地域在住高齢者の転倒確率の予測

Shumway-Cook A, Brauer S, Woollacott M. Predicting the probability for falls in community-dwelling older adults using the Timed Up & Go Test. Phys Ther. 2000 Sep;80(9):896-903.

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