回復期の脳卒中の理学療法介入の仕方~入職前・新人セラピストに読んでほしい~

セラピスト向け
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はじめに

私はPT歴で言えば10年以上経験しています

病院では病棟所属のリハビリ科25名を取りまとめています

毎年毎年新人がきます

新人は授業で脳卒中について学んできますが、実際よくわからないことだらけかと思います

実習を経験してなんとなくレベルでわかりますが

今年に限っては実習すらできない

COVID-19(新型コロナウイルス)のせいで

2021年入職の新人はもっと大変なんだろうな

なので入職前のセラピスト、新人セラピストに向けて

脳卒中の理学療法をおおざっぱに説明したいと思います

結論

おおざっぱに伝えると

「中枢部(体幹・股関節)を良くして歩けるようにしよう」

です

もちろん体幹・股関節がすべてではありませんが、身体の中枢部ってすごく大切です

学生のころや新人は体幹の重要性の気づくのが遅い傾向にあるので

ここではあえて上記の通り

「中枢部(体幹・股関節)を良くして歩けるようにしよう」

が回復期の理学療法とします

なぜ中枢部?

予後予測をする際に有名な方法として

二木の予後予測

というものがあります

脳卒中の患者が発症して何日目に何ができるかを評価することで歩行ができるようになるかを予測します

1980年代に発表されたものですが、いまだに活用されています

その中で重要視されているのが

発症から1か月以内の状態でベッド上生活自立できるのか(二木1982)

要するに自分で起きて自分で座ってられるのか

が問われます

起きて、座ることを保つことができれば歩行自立すると予測されるってことは

ほとんど股関節と体幹の活動じゃんってなりません?

他にも道免らは退院時の移動能力の予測する因子として下肢近位機能、体幹機能、年齢は重要な予測因子として抽出しています(道免1994)

上の話から体幹や股関節の機能が予後予測に与える影響が大きいことが理解できたかと思います

ここで短絡的に体幹・股関節の鍛えれば歩行獲得できることと直結するの?

と聞かれると絶対とは言えないのが現状です

ただし中枢部の機能が高い人がこぞって自立になる確率が高いなら

中枢部鍛えたほうがADL自立なりそうじゃね?って話です

終盤なんかノリになって(科学的でなくて)すみません

もしあなたが一側下肢の麻痺だったら

ここで少し視点を変えてみましょう

実際自分の足の大腿部から末梢が重度麻痺になったとしても学習すれば歩けそうじゃありませんか?

大腿義足の人って中枢疾患に比べるとすぐ歩けませんか?

大腿義足は言い換えてしまえば膝関節から遠位の重度麻痺に匹敵するかと思います

しかし体幹・股関節がやられていなければ少しコツを覚えれば歩けますよね

まとめ

若手・新人は特に目立つ足部の障害(背屈ができない)に目が行きがちです

もちろん足部もすごく大切なのですが、まずは中枢部に目を向けてみませんか?

その中枢部を働かせる意味が分かればそのための足部の介入にも気付けると思います

まずは体幹・股関節をみてみましょう

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