FBSって私の病院だとほとんどの患者さんに測定しているけどどんなものなの?
FBSは『Functional Balance Scale』の頭文字をとった略語でバランス検査と言えば最初に思いつく検査の一つではないでしょうか
バランスの検査なんだ
1989年にBerg1)によって発表されました14種類の動作で構成された高齢者に適したバランス測定法と言われています
また別名を『Berg Balance Scale(BBS)』とも言われる検査方法です
BBSも聞いたことあるね
では今回はFBSがどのような目的や特徴があるか整理していきましょう
はーい
目的
目的は大きく分けると2つです
- 転倒リスクの測定
- 身体機能の予後予測
転倒リスクの測定
バランススケールっていう名前からわかるように主な目的はバランスの機能がどのくらいあるのかを検査します
一般的に46点を上回ると転倒のリスクが低いと言われています
なので病院内の臨床では歩行を自立にするかどうかの一つの検査として利用されます
転倒リスクのカットオフ値について記事がありますので詳しくカットオフ値を知りたい場合にはそちらもご参照下さい
身体機能の予後予測
点数で表せるのでバランスの機能の経過を追うことができます
こちらの記事も参考にして頂けたら幸いです
特徴
特徴としては以下が挙がります
- 1項目4点満点で、計56点満点
- 検査方法や採点が容易
- 評価者間信頼性と評価者内信頼性の相関が高く、違うスタッフが評価しても数値の差が少ない
- 20分程度で実施可能
- 1つ1つの動作が日常生活でみられる動作となっている
- 現在リハビリ界隈では最も有名なバランス評価法となっている
- 天井効果があり、運動機能が高い人には不適応
- 転倒リスクの予想に使用される
- 運動機能の予想に使用される
項目
- 椅座位からの立ち上がり
- 立位保持
- 座位保持(両足を床につけ,背もたれに寄りかからずに座る)
- 着座
- 移乗
- 閉眼立位保持
- 閉脚立位保持
- 上肢の前方リーチ
- 床から物を拾う
- 左右の肩越しに後ろを振り向く
- 360°回転
- 段差踏み替え
- 継ぎ足位での立位保持
- 片脚立位保持
FBS(BBS)の評価用紙・検査用紙(ダウンロード可)
まとめ
FBSを簡単にまとめると
- 包括的なバランス検査
- 簡単に比較的短時間
- 転倒のリスクが予想できる
バランス検査です
参考文献
参考文献:
1)高齢者の平衡感覚測定:測定器の予備的開発
下記記事も参考になれば幸いです