
脳卒中のリハビリって発症して早くに始めた方がいいんでしょ?

そうですね。脳卒中は早期にリハビリを始めた方が良いと言われています。

脳卒中ガイドラインの2021でも「十分なリスク管理のもとに,早期座位・立位,装具を用いた早期歩行訓練,摂食・嚥下訓練,セル フケア訓練などを含んだ積極的なリハビリテーションを,発症後できるだけ早期から行うことが勧められる」と言われています

じゃあ早くリハビリを始めなきゃだね

でも早くに始めるということはそれだけリスク管理が大切になります
今回は脳卒中のリスク管理・リハビリの中止基準について整理していきましょう
脳血管疾患理学療法のリスク管理(2012年)
高見は脳血管疾患理学療法の中止基準を以下のように設定しています
Ⅰ練習せず、医師等相談する方がよい場合
1)安静時脈拍数100~110/分以上
2)拡張期血圧120mmHg以上
3)収縮期血圧200mmHg以上(脳出血初期160mmHg)
4)不安定性狭心症(動作で狭心痛をきたすもの)
5)心筋梗塞(2週間内)、明確なうっ血性心不全、心房細動以外の著しい不整脈
6)安静時すでに動悸、息切れのある場合
7)発熱37.5℃以上
8)安静時の低酸素血症(酸素飽和度90%未満)
9)呼吸数30/分以上
Ⅱ次の場合は練習を一時中止し、症状がおさまれば再開
1)動悸、狭心痛の出現
2)脈拍数140/分以上になった時
3)めまい、吐き気、発汗異常の出現
4)著しい不整脈が1分間に10回以上出現
5)収縮期血圧200mmHg以上になった時
6)収縮期血圧40mmHg以上増加
7)平均血圧20mmHg低下
8)息切れ、呼吸困難、呼吸数30/分以上
9)酸素飽和度90%未満になったとき
10)白覚的運動強度(PRE)15強
高見彰淑:脳血管疾患のリスク管理.理学療法学 2012 39巻2号; 135―140.
注意点
上の表はあくまでリハビリの中止基準です
脳卒中を発症して間もないいわゆる急性期と言われる時期は患者の状態が落ち着かず、リハビリが開始できるかもわからない状態です
開始にあたって主治医への確認が必要です
また上記表はあくまで基準です
患者の既往歴等、状態は多種多様です
基準を全て鵜呑みにすれば危険が伴います
必ず主治医の指示を確認の上介入をしてください
まとめ
安全の上に良いリハビリがあることを念頭に置いて他職種と協力して早期のリハビリに取り組んでいきましょう