【脊柱起立筋】って悪者にしてませんか?全身の過緊張を抑制する為には介入が大切

セラピスト向け
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脊柱起立筋ってなんとなく悪者にしていることって多くないですか?

ブリッジ運動をするにしても大臀筋は鍛えるけど、脊柱起立筋は鍛えてはいけないとか

脊柱起立筋は長い筋肉で過緊張となりやすく、また頼りやすい為、過活動となりやすいイメージもつきます

しかし反対に筋力低下していることって多くありませんか?

脊柱起立筋の筋力見たことありますか?

脊柱起立筋への介入をすることで多くの患者さんで良い反応が得られることが多いので、少し紹介していきます

脊柱起立筋は筋力低下を起こしている

まず臨床で脊柱起立筋の過緊張となっていることは多く見かけます

そのため強いイメージを持ちますが結構な割合で筋力低下が起きていると考えられます

脊柱起立筋はいわゆる抗重力筋で術後や脳梗塞発症後の臥床期間にて容易に廃用性筋力低下を起こします

筋力が無ければ遠心性の筋活動も困難となり、伸縮しないよう制御します

これは一見背部の過活動と見分けがつきにくいです

脳梗塞だとそれよりも明らかな腹部の低緊張が伴う事が多いのでよりカモフラージュされてしまいます

結果脊柱起立筋の筋出力低下に伴う遠心性活動が低下すると胸郭と骨盤の間に長さが作れません

脊柱起立筋は加齢でも廃用でも弱くなりやすい

2012年の池添らの加齢と長期臥床による体幹筋萎縮の報告によると

(1) 若年女性と比較した加齢に伴う萎縮は、自立した高齢女性では、表層筋よりも抗重力筋の深層筋で小さかった

(2) 慢性的なベッドレストによる萎縮は、背筋や腹横筋などの抗重力筋でより顕著であった

と報告されている

要するに脊柱起立筋は年齢を重ねた加齢でも、長期臥床となった廃用症候群でも筋萎縮を起こしやすい筋肉であることが考えられる

体幹のコアユニットが活躍できない

胸郭と骨盤の距離、長さが十分に保てないとどのような事がおきるのか

それは体幹のコアユニットと呼ばれる筋群達が収縮しづらくなります

コアユニットは腹横筋、内腹斜筋、外腹斜筋、横隔膜、多裂筋、骨盤底筋等の腹腔の圧を調整する筋群達です

筋肉の特性としてゴムのような特徴があります

伸ばされれば伸ばされる程力を蓄え、直ぐに収縮出来ます

反対に筋肉の起始停止が近く、緩んだ関係性だと筋肉を収縮させることは難しく、まだ筋紡錘にも情報が入りにくくなってしまいます

回りくどい言い方しましたが要するに

脊柱起立筋の遠心性活動が阻害されることでコアユニットが機能しづらくなる

ということです

特に臥床期間があった患者や長年運動経験が少なかった方は多く当てはまると思います

是非脊柱起立筋の筋力低下の観点も持ちながら評価、治療してみて下さい

参考文献

体幹筋の萎縮に及ぼす加齢と長期臥床による運動不足の影響

IIkezoe T, Mori N, Nakamura M, Ichihashi N. Effects of age and inactivity due to prolonged bed rest on atrophy of trunk muscles. Eur J Appl Physiol. 2012 Jan;112(1):43-8.

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