新人指導者が感じやすいプレッシャーの正体
新人指導をしていると、
ふとこんなことを考えたことはないでしょうか。
「新人が伸びなかったら、自分の指導が悪かったと思われるんじゃないか」
特に理学療法士の現場では、
- プリセプター制度
- 新人教育担当
- OJTの主担当
といった形で、“担当者”が明確になることが多いです。
その結果、新人の成長がそのまま指導者の評価に直結するような感覚を持ちやすくなります。
真面目で責任感の強い人ほど、
このプレッシャーを一人で抱え込んでしまいがちです。
新人指導で本当に評価されるべきこと
ここで一度、立ち止まって考えてみたいのは、
新人指導で、本当に評価されるべきなのは何なのか?
という点です。
新人の成長は、
- 本人の特性
- 配属先
- 症例の巡り合わせ
- チーム環境
など、指導者だけではどうにもならない要素に大きく左右されます。
それにもかかわらず、
「どれだけ成長したか」だけで指導者を評価してしまうと、
現場は確実に疲弊します。
本来評価されるべきなのは、
- 根気強く関わり続けているか
- 感情的にならずに支援できているか
- 新人を孤立させていないか
といったプロセスの部分ではないでしょうか。
指導者自身のスタンスを見直してみる
指導者自身ができることの一つは、
「新人の成長=自分の評価」という構図から一歩距離を置くことです。
焦りが強くなると、
- できていない点ばかり目につく
- 指摘が増える
- 新人との関係がぎくしゃくする
という悪循環に入りやすくなります。
指導者の役割は、
「必ず一人前に育てきること」ではなく、
「成長できる環境を根気よく整え続けること」。
この捉え方に変わるだけで、
指導のしんどさは少し和らぐことがあります。
評価する側が持つべき視点
一方で、この問題は
指導者個人の努力だけでは解決しません。
主任・係長・所属長など、
指導者を評価する立場の人が、
- 新人の成果だけを見る
- 数値や出来高だけで判断する
という姿勢でいる限り、
指導者のプレッシャーは減らないからです。
評価する側には、
- 丁寧に関わろうとしているか
- 投げ出さずに向き合っているか
- 周囲と連携しようとしているか
といった姿勢そのものを見る視点が求められます。
「ちゃんと見てもらえている」という安心感は、
指導者が長期的に新人を支えるための土台になります。
長期戦としての新人指導と柔軟な対応
新人指導は、多くの場合年単位の取り組みです。
特に年度後半になると、
- 指導者の疲労
- 新人の伸び悩み
- お互いの関係性の固定化
が起こりやすくなります。
そんなときに有効なのが、
- 思い切って指導者を交代する
- チーム全体で新人を見る体制に切り替える
といった柔軟な対応です。
「交代=失敗」ではありません。
むしろ、長期的に見れば健全な判断になることも多いです。
まとめ|新人指導は一人で背負うものではない
新人指導は、
責任感のある人ほど苦しくなりやすい仕事です。
でも、
- 新人の成長速度
- 新人の出来不出来
だけで、指導者の価値が決まるわけではありません。
根気よく関わり続ける姿勢そのものが、指導の本質です。
これは、自分自身への備忘録でもあります。
同じように悩んでいる誰かの、
少し肩の力が抜けるきっかけになれば幸いです。
